宙楽(光)の建築 124

宙龍の床屋さん

2022年5月4日

宙龍の床屋さん。

この床屋さんのマスターは叩き上げの職人さんで、奥様と息子さん3人で営んでいます。

先代のお父さんから受け継いだお店は60年以上前から続く老舗で地域の多くの方々に愛されていて、遠方から通ってくるお客様も多くいらっしゃいます。

約12年前に、お客様の紹介で私が建築させて頂く事になりました。

当初は近代的なお洒落な店舗を目指しましたが、何度提案してもマスターからOKが出ず、話し合いながらご本人さんの深い部分にある願い「地域の皆さんに支えられてここまでやってこれたので、地域の皆さんに役に立つ建物にしたい」に辿り着きました。

それではという事で、その土地で浮かんできた「宙龍(光)の建築」を提案させて頂くと一発OKとなり「全て任せるから好きなように建てて良いよ」と仰って貰い、生まれたのがこの建物です。

この宙龍の建築は12角形が基本となっていて男性性と女性性、生と死、終わりと始まりを表していて、今日 1日の自分を精一杯生かして頂いて 今日の自分は死んで、明日はまた新しい自分として生まれるのだと聞かされています。

気持ち良く床屋さんをしてもらっている間に、本人も気付かないうちに 色々な事をリセットして、新しい自分となって 頭髪はもちろんですが、心も身体も再生され新たなるスイッチが入ります(私はいつもそうなります)。

驚く事に、朝このお店におじゃますると、近所の方々が喫茶店でもないのにお茶を飲みに集まって来ます。

ご興味のある方は名古屋市南区へ散髪に行ってみて下さい。

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